[横歴通信3月]例会開催

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★今後の予定
★会報78号について
★その他のご案内

早咲き桜の「玉縄桜」3月上旬見頃
大船フラワーセンター

催花雨の雛祭りに開催 最高の会員参加数を記録

冷たい雨の休日開催になりましたが、3月例会は本会員103名の参加となりました。(会員100名、新入会員3名、ゲスト14名)
外気が肌寒い中、会場は汗ばむほどの熱気に包まれ、熱のこもった研究発表が行われました。

開催のあいさつ 木村高久会長
 雨天にも関わらず多数のご参加をいただきありがとうございます。2月例会はインフルエンザに罹ってしまい出席することができずご心配をおかけしました。年初めに会長就任したばかりでしたが、あっという間に本日桃の節句ということで時の流れの早さを感じています。
先日TV番組で、なぜ齢をとると時間の流れを早く感じるのかという放送していましたが、それは、ひとは小さい時ほど感動をいっぱい感じられるけれど、大人になると“ときめき”がなくなるからだと言っていました。そこで会員のみなさんにはもっと歴史に感動し、歴史にときめいていただければ良いのではないかと思います。
昨年10月宮内庁と堺市の共同による「仁徳天皇陵」の発掘調査が行われました。その結果、4世紀末に亡くなったとされる仁徳天皇陵の築造年数が5世紀中頃ではないかということで、本当に「仁徳天皇陵」なのかという論争が起きています。いままで習ってきたことが変わるかもしれません。

●3月の新入会員
黒澤 一紀さん
橋本 誠さん
関根 万司さん

◎3月の例会発表。

大瀬 克博さん 演題「 日本最長の大名家・九州相良藩 」
斎木 敏夫さん 演題「 飛鳥、白鳳時代の斑鳩の里 」
清水 漠さん 演題「 戦国武田氏三代目・武田勝頼 」―その生涯・器量 そして「勝頼伝説」-

*講演のレジュメは研究発表をご覧ください。
◎発表の講評 竹村紘一 副会長
本日はたいへんバラエティで中身の濃い発表でした。雨天にもかかわらず本会員103名の参加をいただいたというのも御三方の講義の魅力もあったせいかと思います。ゲスト参加された小学生の山本創心君が難しい3講義をまんじりともしないで聴き入っていたのは若き日の蒲生氏郷を彷彿させてとても感心しました。
◎大瀬 克博氏評
大瀬さんのご出身地である人吉・球磨地域についてのお話でした。相良氏は遠江の武士でしたが、平氏方であったことから追放を受け、いまの人吉に移り明治まで相良人吉藩として存続しました。これは島津と同様に最長の大名家と言われています。石高は2万石と小さいが実質はもっとあったとされます。関ヶ原の戦いの折、相良清兵衛という男が、大垣城の戦で西軍側であったが九州の諸大名にも働きかけ東軍に寝返ったことで、後に所領を安堵されたいうお話など大変勉強になりました。
◎斎木 敏夫氏評
斎木さんは寺社仏閣・仏像といったことに大変造詣の深い方で、最近はパワーポイントを用いて発表いただくので大変わかりやすいです。発表も書面だけではいけないのかなと痛感しています。
今回は藤ノ木古墳は誰が葬られているのかという話題から、これは崇徳天皇と兄の穴穂部皇子(あなほべのみこ)ではないか。蘇我馬子によって穴穂部は即位を阻まれ、崇徳は暗殺されたが、多くの臣下の面前で殺されるということは尋常ではない。その裏には天皇に対する色恋沙汰があったのではないかなど大変面白かったです。また法隆寺が再建されたのかなかったのか?国宝の五重塔や仏像の数々を整理してお話しいただき、改めて法隆寺に行って勉強してみたいという思いをいたしました。
◎清水 漠評
武田勝頼の死には不運だというものと慢心だったとの評価に分かれます。私自身は勝頼への同情を禁じ得ないところがあります。これは信玄の責任が非常に大きいと思います。勝頼は武田の政敵である諏訪氏の側室の子として生まれ、嫡流ではなく庶子ですから、まわりが武田の正統ではないと思っていたわけです。しかし上の兄二人がこけてお鉢が回ってきたため、信玄は孫の信勝が成長するまでのつなぎと考えました。そうしたことで古くからの家臣には強い忠誠心がなかったと思われます。勝頼自身も背伸びをしたきらいがあります。戦果も挙げましたが、長篠の戦はやるべきではなかったと考えます。最後は自滅の道に進みましたが、最後に勝頼の生存説にも触れ、上州逃亡説、甲斐源氏の流れを汲む香宗我部氏がいる土佐に流れたという興味深い話をいただきました。

◎4月の例会発表(4月7日㈰開港記念会館)
近藤 政次さん 演題「 日記を読む・そして〇〇をかく 」
高野 賢彦さん 演題「 武田信玄の死因と卒去地を探る 」
高尾 隆さん 演題「 富士講の祖―食行身禄について 」

*発表の概要は「横歴 例会の案内」をご覧ください。また各氏のプロフィール・近況等は3月中旬にご案内します。

◎今後の主な活動スケジュール

●春の歴史散歩「早稲田の杜から神田上水へ 春の庭園を巡る」
日時:4月21日(日)
参加費:1000円
*詳細は4月例会時に案内を配布します。事前予約不要 小雨決行
●5月例会…5月4日(土)
●バスツアー(1泊2日研修旅行)「‘辛酸と忍耐’若き日の家康をたどる遠江 の旅」
日時:5月23日(木)~24日(金)参加費:30,000円
申込み:3月31日まで先着45名
*概要は添付ファイル参照平成31年度バスツアー参加者募集の案内

◎会報78号ご投稿のお願い

原稿締め切りは3月末日
会員への配布は6月例会日
〇 詳細は会報77号または各種ご案内の会報「歴研よこはま」をご覧ください
( 編集担当:山本常任理事・高島理事 )

◎その他のご案内

◎高野 賢彦さんの書籍「武田勢 京をめざして」が発刊
今年は武田信虎が甲府を開いて500年という節目の年、中身は信虎が25年を要して鎌倉期以来の乱国甲斐を統一し、信虎時代に戦国最強と言われたが、勝頼の時に滅亡した。その真の理由は何か。本書は単行本の中身をかなり修正している。
本文約260頁
出版社 幻冬舎ルネッサンス新社
発売元 幻冬舎
会員への販価 500円 (定価800円+税)

◎[公演]「洋の東西、春の目覚め」
当会会員の寺田隆郎さんが出演する伝統芸能の集いが3月23日(土)「横浜にぎわい座」で行われます。社会人落語家として高い実力が知られる鹿鳴家河童こと寺田さんが、日舞や新内、オペラといったお仲間と一緒に芸を披露します。
会場/「横浜にぎわい座」芸能ホール
開演/13時
入場料/1000円
*申込み・お問合せ…090-1777-4718(保坂) mail…norskikaku@gmail.com

➜洋の東西チラシ