[横歴通信12月]



*写真は本年天皇即位後の「大嘗宮の儀」のために造営された悠紀殿(ゆきでん)の千木(ちぎ)
*滾る=たぎる

★12月の例会開催
★今後の主な活動スケジュール

12月の例会が開催されました。

12月9日月曜日、開港記念会館で開催されました。年の瀬を感じさせない穏やかな陽気の中、会報79号の発刊日と来年の横歴カレンダーの配布ということもあり、大勢の参加者にめぐまれ超満員の例会となりました。参加者112名(会員103名、新入会員1名、ゲスト8名)。

(左)超満員の会議室 (右)司会進行・上野事務局長

◎会長のあいさつ
師走のお忙しい中大勢の参加をいただきまことにありがとうございます。11月24日に秋の歴史散歩が開催され浦賀へ行ってまいりました。週末の雨が日曜まで及ぶかと思われましたが、秋の過ごしやすい良い天気にめぐまれ参加者も46名、大変有意義な1日を送ることができました。また今日は会報79号の配布がありました。令和元年にちなみ令和の書は山口会員、絵は高尾会員の手によるものです。いつもの表紙と異なるものとなっています。本日で今年の行事がほぼ計画通りに終了いたします。来年も良い年でありますよう祈念いたします。
忘年会にもなる2次会は参加者55名で通常の宴会スペースをオーバーする盛り上がりでした。

○新入会員
中島のり子さん

◎12月の例会発表。
吉田 友雅さん 演題『 武田家滅亡から学ぶ 』
西山 達夫さん 演題『 資本主義経済確立の先導者、「渋沢栄一」に学ぶ 』
加藤 導男さん 演題『 坂上田村麻呂とは 』

*講演の詳細は例会案内を参照してください

 

 

◎発表の講評 竹村紘一 副会長
『 武田家滅亡から学ぶ 』評
今回の発表にあたり、高遠城、岩殿城へ実際に足を運び調べられたとのことで、大変丁寧な発表でした。武田氏は簡単に語りつくすことが難しい一族です。滅亡の将 勝頼をどう見るか?総領としての信玄の指導がどうだったのか?判断が難しいところですが、最後は家臣の信頼をうしない四方八方から攻められかわいそうな末路を辿ります。勝頼は凡将であるとの見方がありますが、信長や家康が評価をしているように私も決してそうではないと思っています。来年5月の武田を訪ねる当会の歴史探訪の旅の前章となるいいお話でした。

『 資本主義経済確立の先導者、「渋沢栄一」に学ぶ 』評
今回はその渋沢栄一の幕末から明治維新にいたる28歳までお話です。渋沢が仕えた一橋家では平岡円四朗や原市之進に買われ出世をしますが、二人共暗殺される運命になります。渋沢はそうした人物との知遇もあり、慶喜の弟昭武の欧州行きに随行します。しかしそこまでの過程は大変厳しい争乱の中を渡って来ています。そこには従兄弟の尾高惇忠や渋沢成一郎といった行動を共にし感化を受けた渋沢一族の存在が欠かせません。明治になり彼の実務能力は第一銀行をはじめ日本経済の礎となる企業を作り上げましたが、彼を「右手にそろばん、左手に論語」と評するように、経済に道徳を持ち込んだ人物といえます。、

『 坂上田村麻呂とは 』評
発表の冒頭にあったように、当会において坂上田村麻呂が初めて演題に取り上げられたとは驚きました。日本史の中でその名が一貫して登場しますが、詳しいことはわかっていません。桓武天皇に重用され東夷を討った最初の征夷代将軍です。その後の朝廷にも重きをなし、平城上皇と嵯峨天皇が対立した中で起きた薬子の変では平城天皇らの挙兵を阻止します。桓武天皇は渡来人の母の子として生まれたため立太子にはなりえず、天皇になるべく人ではなかったのですが、政争などで異母弟が廃され登場した異色の天皇です。それを支えた坂上田村麻呂の出自は漢の高祖であったとのこと、共に渡来人の家系がつくった歴史という年の最後しめくくりに大変面白い話でした。
*講演の概要は「横歴例会のご案内」をご覧ください。また講演レジュメは「研究発表」をご覧ください

◎1月の新春講演
竹村 紘一さん 演題「幕末の重大事件・生麦事件」
1月8日 ホテル横浜ガーデン 2時20分~3時40分 横歴定期総会第2部

◎会報79号発刊しました。

「歴研よこはま」79号を発刊いたしました。特集テーマ「令和」の投稿に加え、総ページ80の充実した内容でお届けすることができました。
次号会報80号記念の原稿を募集をしています。
来年5月末発行予定の会報は創刊80号記念となります。編集部ではそれにふさわしい企画で発刊したいと考えています。ふるってご応募ください。
募集内容等は⇒横歴各種ご案内⇒横歴会報「歴研よこはま」をご覧ください。

◎’20年1月8日定期総会・新年祝賀会はホテル横浜ガーデンで開催されます

◎同会への出欠を回答ハガキに記入の上、12月20日までにご返送ください。
来年度1月の定期総会・新春発表会はホテル横浜ガーデンにおいて午後1時より開催します。
第1部定期総会に引き続き第二部新春発表会を開催。終了後、会場の装いを改め夕刻より新年祝賀会を行います。
◆第1部 令和2年度 定期総会 午後1時00分~2時10分
(1)令和1年度活動報告
(2)令和1年度会計報告
(3)令和2年度活動計画
(4)令和2年度予算案
(5)会報の発行について
(6)規約改正
(7)役員異動
(8)報告事項 表彰
※総会に欠席の回答をされた方は、全議題について議決権を委任されたこととみなします。
◆第二部 新春講演会 竹村 紘一さん 演題「幕末の重大事件・生麦事件」午後2時20分~3時40分
◆第三部 新春祝賀会 午後4時20分開場 4時40分開演
会費6000円 コース料理、飲み放題、楽しいアトラクションもあります。
※各人名札着用をお願いします。
※新年祝賀会に出席回答の方が、ご都合により欠席される場合は1月6日までに熊本(045-572-3236)または各班長まで連絡をお願いします。
1月7日以降は規約に基づきキャンセル料をお支払いいただきます。

◎令和2年の2月例会は2月2日(日)横浜開港記念会館にて行います

横歴会員関連のイベント

【予告】◆浮世絵から見る 幕末明治維新期の横浜
~落語を織り交ぜながら見て・聞いて・楽しい講演会

【日時】2月7日(金)10時~11時30分
【講師】中村康男氏(楽笑友の会代表浮世亭寿八・横浜歴史研究会)
【場所】美しが丘西地区センター 中会議室 青葉区美しが丘西3-60-15 tel.045-903-9204
【募集人員】40名
【参加費】300円
【申込み】1月12日(水)10時より電話・窓口で受け付け開始